用語集

悪性腫瘍
細胞が無秩序に増えながら周囲にしみ込むように広がったり(浸潤)、血管などを介して身体のあちこちに飛び火して新しいかたまりを作ったり(転移)する腫瘍のことをいいます(浸潤や転移をすることがなく、周りの組織を押しのけるようにしてゆっくりと大きくなる腫瘍を良性腫瘍といいます)。悪性腫瘍は放っておくと全身に広がり、身体にさまざまな悪い影響をもたらすため、ほとんどの場合、治療が必要になります。悪性腫瘍は、身体や臓器の表面などを構成する細胞からできる「がん」と、骨や筋肉などを構成する細胞からできる「肉腫」に分類されます。
国立がん研究センター がん情報サービス
がんに関する用語集
https://ganjoho.jp/public/qa_links/dictionary/dic01/index.html 、2024年8月閲覧)
遠隔転移
がん細胞が最初に発生した場所(原発巣:げんぱつそう)から、血管やリンパ管に入り込み、血液やリンパ液の流れに乗って別の臓器や器官に移動し、遠隔部位で増えることをいいます。
化学療法/抗がん剤治療
細胞の分裂機構に作用して細胞の増殖を抑える薬(抗がん剤)を使った治療法のことをいいます。抗がん剤は、作用の仕方によってさまざまな種類があり、単独、または複数の薬を組み合わせて用います。
緩和ケア
がんに伴う身体や心のつらさをやわらげ、患者さんやその家族がその人らしくすごせるよう支えるアプローチのことをいいます。がんと診断された時点から療養の過程を通じて受けることができます。
局所療法
がんのできている部位とその周辺に対しておこなわれる治療のことをいいます。具体的には手術(外科治療)、放射線治療などがあります。
再発
手術や薬物療法、放射線治療などの治療により、検査でがんがなくなったことを確認した後、再びがんが現れることをいいます。
CT検査
さまざまな方向からX線をあて、身体の断面を画像化する検査のことをいいます。X線(レントゲン)検査より詳しくがんの有無や広がり、他の臓器への転移を調べることができます。
術前補助療法/術前薬物療法
薬で腫瘍を小さくして手術しやすくする、薬の治療効果をあらかじめ確認するなどの目的で、手術前に薬物療法をおこなうことをいいます。
術後補助療法/術後薬物療法
がんが再発する可能性を低くすることを目的に、手術後に薬物療法をおこなうことをいいます。
腫瘍マーカー
がんの種類によって特徴的に作られるタンパク質などの物質のことをいいます。腫瘍マーカー検査は、がんの診断の補助に加えて、治療の効果、再発転移がないかを調べるためにおこなわれます。
ステージ/病期
がんの大きさや周囲への広がり方で、がんの進行の程度を判定するための基準のことをいいます。
生検
病変の一部をとって、顕微鏡で詳しく調べる検査のことをいいます。手術や内視鏡検査時に採取したり、体外から細い針を刺して採取したりする方法があります。
セカンドオピニオン
主治医以外の医師による「第2の見解」のことをいいます。患者さんが治療を選択する上で、悩んだり判断に困ったりしたときなど、さらに多くの情報を必要とする場合に求めることがすすめられています。
転移
がん細胞が最初に発生した場所(原発巣:げんぱつそう)から、血管やリンパ管に入り込み、血液やリンパ液の流れに乗って別の臓器や器官に移動し、そこで増えることをいいます。
標準治療
科学的根拠(エビデンス:あるテーマに関する試験や調査などの研究結果から導かれた、科学的な裏付け)に基づいた観点で、現在利用できる「最良の治療」であることが示され、多くの患者さんにおこなわれることが推奨される治療のことをいいます。
病理診断/病理検査
身体の一部分から採取した細胞や、病変の一部を薄く切り出した組織を顕微鏡で観察することにより、がんかどうか、どのような種類のがんかなど、細胞や組織の性質を詳しく調べる検査のことをいいます。
腹水
腹腔(腹壁で囲まれた腹部の空間)内に認める体の中の液体成分のことをいいます。
PET検査
がん細胞の性質を利用し、活発に活動しているがん細胞の状態を調べる検査のことをいいます。
リンパ節
身体全体にある免疫器官のことをいいます。全身の組織から集まったリンパ液が流れるリンパ管の途中にあり、細菌、ウイルス、がん細胞などがないかをチェックし、免疫機能を発動する「関所」のような役割を持ちます。