治療
1. 治療選択の悩み
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胆道がんの治療法にはどのようなものがありますか?
胆道がんの主な治療法は、がんを切除する手術と薬物療法、放射線療法です。最初に、完治を目指せる治療法である手術の可能性を検討し、手術ができないような場合には、薬物療法を中心に治療を行うほか、放射線療法も検討されます。また、薬物療法でがんが小さくなり手術ができるようになる場合もあります。胆管が詰まって黄疸や胆管炎が生じる場合には、胆道ドレナージやステントで胆汁がうまく流れるように処置します。これらの治療と一緒に、または単独で緩和の治療を行う場合もあります。
【手術】
がんを切除できる可能性がある場合には手術を第一選択で行います。
手術には、がんのできている場所や大きさなどにより、種々の方法があります。肝門部領域胆管がんに対する肝右葉切除、肝外胆管切除の例
肝門部領域胆管がんでは、肝外胆管と胆のうを切除し、さらにがんが胆管に沿って肝内胆管にも広がっている場合が多いため、肝臓の左右どちらか半分を一緒に切除(肝葉切除)します。
胆管がんに対する肝右葉切除、
肝外胆管切除術一般社団法人日本肝胆膵外科学会
http://www.jshbps.jp/modules/public/index.php?content_id=9
ウェブサイトを参照のうえ作画進行期の胆のうがんに対する胆のう切除、肝部分切除、リンパ節切除の例
胆のうがんでは、早期の場合は胆のうを切除するだけで済むことが多いです。一方、進行期の場合は、胆のうの切除に加えて、胆のうの位置に近い肝臓の一部(肝部分切除)とリンパ節も切除します。
切除を予定している肝臓の血管(門脈)を閉じて、2~4週間ほど待機させることで残す側の肝臓の血流を増やし大きくする方法を「門脈塞栓術《もんみゃくそくせんじゅつ》」といいます。手術前に門脈塞栓術を実施することにより、手術後の肝不全のリスクが低くなります。
手術の方法によって入院期間は異なりますが、順調に経過した場合で約1ヵ月間の入院が必要です。手術の合併症として、胸やお腹に水がたまったり、肝臓の切離面や胆管と小腸をつないだところから胆汁が漏れたり、胆管炎、出血などが起こる可能性がありますが、これらは術後1週間までに発生することが多いです。術後3ヵ月程度はリハビリ期間だと考えて、過度な疲労を伴う作業や過度なスポーツは控えたほうがよいですが、適度に体を動かすようにしたほうが回復は早くなります。仕事内容にもよりますが、1~3ヵ月程度で復職される方が多いです。
切除した後の再発を減らすため、手術後に抗がん薬による治療(術後補助療法)を6ヵ月間行うこともあります。患者さんの手術後の経過や合併症などで行うかどうかを判断します。主治医とよく相談してください。
【薬物療法(細胞傷害性抗がん薬(化学療法)、
分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬)】がんが最初にできた部分の周囲にがんが広がっている状態と、別の臓器に転移している状態では薬物療法を中心に治療します。
お薬の種類には、細胞傷害性抗がん薬(化学療法)、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬があります。
主な薬物療法として、複数の化学療法の併用、免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用、または分子標的薬のみを用いる場合などがあります。
個々の患者さんの治療法については、医師とご相談ください。
細胞傷害性抗がん薬
(化学療法)細胞傷害性抗がん薬は、がん細胞の分裂や増殖を抑えることで効果を発揮します。
複数のお薬の併用で治療します。分子標的薬
がん細胞が持っている、 細胞に増殖を命令するスイッチとなる特定の分子 (遺伝子やタンパク質)をターゲットとして、その部分にだけ作用するお薬です。がん細胞だけを狙い撃ちにするので、正常な細胞へのダメージを減らしつつ、がん細胞の増殖を抑えます。
標準的な治療で効果が認められない場合などで遺伝子パネル検査を行い、効果が期待できるお薬がある場合に使用します。免疫チェックポイント阻害薬
本来の免疫機能が正常に働き、免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようにするお薬です。胆道がんの治療で使われる免疫チェックポイント阻害薬は、PD-L1に結合することにより、がん細胞への攻撃停止命令を阻止し、免疫細胞ががん細胞を再び攻撃できるようにします。
薬物療法の主な目標は、がんの縮小を狙う、あるいは大きくなることを長期間防ぐことです。がんの増殖を抑えて、症状を緩和させてできるだけ元気に長生きすることを目指します。最近では、化学療法でがんを縮小させてから、手術による切除を行うこともあります。
外来での治療を継続できる程度の副作用であることがほとんどですが、化学療法には食欲不振や吐き気、だるさ、脱毛、白血球減少、貧血などが、分子標的薬には脱毛や爪の異常、口内炎、手足に起こるしびれなどが、免疫チェックポイント阻害薬を使用する場合はこのほかにも間質性肺炎、肝機能障害、甲状腺機能障害(ホルモン分泌障害)、発疹などさまざまな副作用があらわれることがあります。しかし、これらの副作用を軽減するためのお薬や対処法もありますので、普段とは異なる気になる症状が出てきたら、すぐに主治医に相談してください。
【放射線治療】
手術ができない胆道がんに対する放射線治療は、がんの進行を抑えてより長生きすることを目的としています。また、骨に転移した際の痛みを緩和するためにも行われます。
2022年4月から手術ができない肝内胆管がんに対する陽子線や重粒子線を用いた粒子線治療(放射線治療の一種)が保険適用となり、治療選択肢が増えました。
【緩和療法(緩和ケア)】
緩和療法(緩和ケア)とは、がんによって生じる痛みなどの症状をコントロールして、患者さんとご家族が穏やかな日常生活を送ることができることを目的とした治療です。
がんと診断された後の治療初期から、がんの苦痛に対する「緩和療法」を行う場合もあります。「緩和療法」は決して症状が進行している患者さんだけが受けるものではなく、他のがん種においては治療初期から導入することで生活の質の改善が期待できるとされています1)。
胆道がんの患者さんに多くみられる症状として、みぞおち(胃のあたり)や、その少し右側、背中に重苦しい鈍い痛みがあります。痛みや息苦しさは、採血やレントゲン検査だけでは医師に伝わりません。痛みを我慢せずに、いつから、どこが、どのように、どれくらいの頻度で痛むのかを主治医に伝えましょう。
痛みや悩みは我慢しないで伝えましょう
【胆道ドレナージ、ステント留置】
胆道がんとは?:2. 胆道がんについて
Q.胆汁の流れを良くするためにはどのような処置が行われますか?をご参照ください。
<引用文献>
1)Temel JS. et al.: N Engl J Med. 2010; 363(8): 733-42.
<参考文献>
日本肝胆膵外科学会 胆道癌診療ガイドライン作成委員会 編. エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン改訂第3版. 医学図書出版.2022年. P14-17, 72.
がん研究会有明病院、ほか 編. 胆道がんの治療とケアガイド. 金原出版. 2013年. P30-69, 94-96.
CancerNet Japan. もっと知ってほしい胆道がんのこと. 2021年. P11. -
主治医から薬物療法を行うことを勧められたのですが、どの程度よくなる可能性があるのでしょうか?
お薬の有効性や選択肢は、個人差があるものの、薬物治療は日々進歩していますので、どの程度よくなる可能性があるか、治療効果や副作用、その他の不安なことは何でも主治医や看護師、薬剤師に相談してみましょう。
がんの範囲が広すぎる場合や他の臓器やリンパ節に転移している場合、あるいは手術の後に再発した場合は、主にお薬による治療を行います。これまでは、化学療法と呼ばれるお薬が主に使われていましたが、最近では免疫に働くお薬との組み合わせの治療や分子標的薬による治療もできるようになりました。
お薬による治療の目標は、がんを小さくさせたり、大きくなることを抑えたりすることによって、できるだけ元気に長生きすることです。
がんの治療では、科学的根拠に基づいて現時点で推奨できる治療を「標準治療」と呼びます。胆道がんの標準治療は、複数の化学療法の組み合わせによる治療です1)。
標準治療で効果がみられない場合には、他の薬剤を使用する選択肢もありますし、あるいは、遺伝子検査で適合がみられれば、分子標的薬を使用できる可能性があります。<引用文献>
1)日本肝胆膵外科学会 胆道癌診療ガイドライン作成委員会 編. エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン改訂第3版. 医学図書出版. 2022年. P110 CQ37.
<参考文献>
がん研究会有明病院、ほか 編. 胆道がんの治療とケアガイド. 金原出版. 2013年. P60-62.
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治療内容について、他の方法がないか確認する方法はありますか?
がんのような病気をしたときに、治療について複数の選択肢や可能性を知りたいと思うことや、主治医から提示された治療方針を受けるかどうかの判断のためにほかの専門家の意見を聞きたい、もっと情報がほしいと思うことは当然のことです。そうしたときには、別の医療機関の医師に意見を求める「セカンドオピニオン(第二の意見)」を利用することができます。
セカンドオピニオンは、診断~最初の治療選択~治療中のいずれにおいても受けることができます。セカンドオピニオンの利用にあたっては、いくつかの大切な点と手順があり、費用(保険適用外)も必要です。【セカンドオピニオンを受けるときに
大切なこと】-
現在診察を受けている主治医の意見(ファーストオピニオン)を十分に理解しておく
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セカンドオピニオンとは、必ずしも主治医を代えたり、転院して治療を受けたりすることではない
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必ず受けなくてはならないことではない
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セカンドオピニオンを受けることを迷ったら、まずは現在診察を受けている主治医に相談する
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主治医に相談しにくい場合は、まず看護師やがん相談支援センター(下記のリンク参照)に相談する
【セカンドオピニオンを受けるときの流れ】
- 現在の担当医にセカンドオピニオンを受けたいことを伝える
- 現在の担当医に紹介状(診療情報提供書)、検査記録、画像データなどを用意してもらう
- セカンドオピニオンを受ける医療機関を探す
近隣の癌診療連携拠点病院の「がん相談支援センター」などの相談窓口に問い合わせるとセカンドオピニオン外来を設けている医療機関やその医療機関の専門に関する情報を得ることができます。現在の担当医に直接尋ねてもよいでしょう。 - セカンドオピニオンを受ける医療機関のウェブサイトや電話窓口などでセカンドオピニオンを受けるために必要な手続きや書類、料金などを確認する
セカンドオピニオン外来は予約が必要なことや、自費診療であるため、各医療機関の案内で料金等を確認しておきましょう。
セカンドオピニオンを受けた後に、病気や治療方針について考えが変わった場合には、そのことも含めて主治医に伝えましょう。その結果、転院などが必要になればこれまでの経過や治療内容を含めて、病院間で引き継ぐ必要があります。がんの進行度や状態によって、セカンドオピニオンを受けるよりもできるだけ早く治療を開始したほうがよいこともありますので、あなたの場合はどうすべきか主治医に相談してみましょう。
関連Q&A
コミュニケーション:1. 医療者とのコミュニケーション
Q.他の先生にも意見を聞くためにセカンドオピニオンを受けたいのですが、主治医との関係が悪くなってしまうのでは、と心配です。どうしたらよいでしょうか?
<参考文献>
CancerNet Japan. もっと知ってほしい胆道がんのこと. 2021年. P11, 13.
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できれば入院ではなく、外来で治療を受けたいのですが?
胆道がんの手術を受ける場合は、基本的にはまとまった期間の入院が必要です。例えば、ご家族や親戚の結婚式といった大切な家族イベントを避けて手術日を設定するなど、ご自身の希望を伝え、主治医とよく相談しましょう。進行の程度や全身状態にもよりますが、患者さんの希望や状況を汲んだ治療スケジュールを相談して決めるのがよいでしょう。
手術のときの入院期間は手術の方法によって異なりますが、順調に経過した場合で約1ヵ月間の入院が必要です。手術に伴う合併症は術後1週間までに発生することが多いとされ、その後の経過で入院期間は変わってきます。薬物療法は通常、外来通院で行います。ただ、初回の治療は入院で行う場合や患者さんの状態を考慮して入院でしばらく治療を行う場合などもありますので、主治医とよく相談してください。
その他、超音波内視鏡検査などの内視鏡検査、黄疸や胆管炎の処置などの場合、入院が必要となります。<参考文献>
日本肝胆膵外科学会ウェブサイト. 市民のみなさまへ:
http://www.jshbps.jp/modules/public/index.php?content_id=1(2023年9月13日閲覧) -
胆道がんを対象に実施されている臨床試験があれば参加してみたいのですが?
国内で行われている胆道がんの臨床試験は下記「がん情報サービス」のウェブサイトから検索することができます。
また、日本胆道学会では胆道の病気に関する総合的な知識や専門的技量を有する優れた医師「指導医」を認定しています。指導医は、先進的高度医療や特殊医療にも通じ、新しい治療の研究に積極的に参加できる医師です。指導医の所属する施設を日本胆道学会ウェブサイトより検索することができます。そのほか、日本肝胆膵外科学会では、胆道がん手術などの件数が多い専門医や指導医の所属する施設をホームページ(日本肝胆膵外科学会ウェブサイト)で公開しています。
【臨床試験・治験とは】
「臨床試験」は臨床研究の枠組みの中で行われます。臨床研究は人を対象に行われるすべての研究を指しますが、その中でも、薬の投与、手術、放射線治療などにより、人体に対して変化を伴う研究(介入研究)が「臨床試験」です。臨床試験のうち、厚生労働省から医薬品・医療機器等としての承認を得ることを目的として行う試験のことを「治験」と呼びます。
現在行われている標準治療は、より多くの患者さんによりよい治療を提供できるように、研究段階の医療による研究・開発の積み重ねでつくり上げられてきました。標準治療は科学的根拠に基づいた観点で最良の医療であり、保険診療で受けることができます。現在もよりよい標準治療の確立を目的として、臨床試験による研究段階の医療が実施されています。
標準治療ができるまで
臨床試験に参加するメリットは、既存の治療よりも有効性が期待できる新しい治療を受ける機会があるという点です。
デメリットは、期待した効果が得られない、むしろ既存の治療より劣る効果だったり、予期できない副作用が現れたりする可能性もあることです。臨床試験に参加できるかどうかの判断は、患者さんを診ている主治医を通して行われます。
臨床試験への参加を検討したいときには、まずは主治医にご自身の病状に適しているかを確認することが大切です。また、その臨床試験が倫理的・科学的に正しく行われているものなのかなど、第三者の意見を聞くことも重要です。がん相談支援センター(下記のリンク参照)に相談するのもよいでしょう。
<参考文献>
がん情報サービス. 臨床試験について:https://ganjoho.jp/public/dia_tre/clinical_trial/index.html(2023年9月13日閲覧)
日本胆道学会ウェブサイト. 指導医制度について:https://www.tando.gr.jp/citizen/instructor/(2023年9月13日閲覧)
日本肝胆膵外科学会ウェブサイト. 市民のみなさまへ:http://www.jshbps.jp/modules/public/index.php?content_id=1(2023年9月13日閲覧) -
妻が胆道がんの切除のため手術を受けることになったのですが、手術を怖がっています。手術を受けてもらうためには、どのように本人に説明したらよいですか?
胆道がんにおいて手術が唯一完治の期待できる治療法であることを理解していただきましょう。手術に耐えられる体力があり、がんの範囲がそれほど広くなく、手術で完全にかつ安全に取り除くことができる場合には手術が最善の治療法となります。
がんの大きさによって切除範囲は異なりますが、CTなどの画像診断の精度は飛躍的に向上していますので、手術前の検査による綿密な手術計画が可能です。さらに、手術中に採取した組織を直ちに病理検査する術中迅速診断※を行うことで、精密にがんの範囲を診断し、最終的な切除範囲を決定します。
患者さんによっては、術後の肝不全を防ぐため、「門脈塞栓術」を行うことで、肝臓を大きく切除した後の肝不全が減少し、より安全に手術ができるようになりました。
どのような手術の方法が適しているかは主治医から納得のいくまで説明を受けましょう。手術は全身麻酔で行い、手術方法によっても異なりますが、通常は1ヵ月程度入院することが想定されます。手術に伴う合併症は術後1週間までに発生することが多いとされ、その後の経過で入院期間は変わってきます。
術後約3ヵ月間はリハビリ期間と考え、過度に疲れるようなことは避けましょう。日常生活は半年~1年後にほぼ元通りになることを目標に、入院生活で低下した体力を徐々に回復させていきます。術前に運動・活動しておくことと、術直後の適度な運動が早期回復のために効果的だといわれています。傷の痛みはしばらく継続し、傷がよくなった後でも天気などの影響で痛むことがありますが、傷の治りには問題はありません。主治医に相談し、痛み止めを用いることもできますので前向きに生活をしていきましょう。
※術中迅速病理診断とは、手術中の限られた時間内に、病変が腫瘍なのか違うのか、腫瘍であればそれが良性か悪性かなどを調べたり、がんの転移や病変の取り残しがないかなどについて病理学的に確認することです。
<参考文献>
がん研究会有明病院、ほか 編. 胆道がんの治療とケアガイド. 金原出版. 2013年. P40-60.
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独り身で病院に付き添ってもらったり、相談する人がいないのですが、治療の選択で悩んだ際はどうしたらよいですか?
まず、主治医から治療選択についての説明を受けることになると思いますが、治療の選択で悩むときは、主治医だけでなく「がん相談支援センター(下記のリンク参照)」にも相談してみましょう。「がん相談支援センター」は、全国のがん診療連携拠点病院や地域がん診療連携拠点病院に設置されています。
「がん相談支援センター」では、がんについて詳しい看護師や、生活全般の相談ができるソーシャルワーカーなどが、相談員として対応しています。気持ちや悩みを整理し、解決するための方法を一緒に考えてもらうことができます。
「がん相談支援センター」での相談は無料・匿名で利用することができます。ご自身がかかっている病院でなくても、またご本人でなくても相談することができます。相談を希望する際は、相談時間や場所、方法(対面、オンライン、電話など)などを事前に確認しておくとよいでしょう。
がん相談支援センターで
相談できること- ● 治療のこと
- ● 希少がんのこと
- ● 療養生活、制度やサービス
- ● 今の気持ち、不安や心配など
- ● 家族とのかかわり
- ● 医療者とのかかわり
- ● AYA世代(15歳~30歳代)のがんのこと
- ● 妊娠や性に関すること
【がん診療連携拠点病院】
専門的ながん医療の提供、地域のがん診療の連携協力体制の整備、患者・住民への相談支援や情報提供などの役割を担う病院として、厚生労働大臣が指定した病院です。
【地域がん診療連携拠点病院】
がん診療連携拠点病院が無い地域に、都道府県の推薦を基に厚生労働大臣が指定した病院です。
【地域がん診療病院】
基本的に隣接する地域のがん診療連携拠点病院のグループとして指定され、拠点病院と連携しつつ、専門的ながん医療の提供、相談支援や情報提供などの役割を担っている病院です。
厚生労働省により、全国にがん診療連携拠点病院が456 箇所(都道府県がん診療連携拠点病院51 箇所、地域がん診療連携拠点病院357箇所、特定領域がん診療連携拠点病院1箇所、地域がん診療病院47 箇所)指定されています。(2023年4月1日現在)1)。
厚生労働省のホームページにこれらの病院が掲載されていますので、ご自宅の近くに該当する病院があるか確認して、「がん相談支援センター(下記のリンク参照)」を利用してください。<引用文献>
1)厚生労働省. がん診療連携拠点病院等.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/gan/gan_byoin.html (2023年9月13日閲覧)<参考文献>
がん研究会有明病院、ほか 編. 胆道がんの治療とケアガイド. 金原出版. 2013年. P132-133.
監 修
神奈川県立がんセンター
総長 古瀬 純司、がん相談支援センター 得 みさえ